こぐらす日記

ここは思いついたことをただ呟くところで話バラバラ気分次第

心中天網島

「心中天の網島」通し狂言だったので観にでかけた。最後の、橋めぐりシーンのためにバタバタと舞台仕掛けが変わるところが好きだ。ぬっとあらわれる天満橋はさすがに大きかったりする。そういうわけなので冒頭の「河庄」のところだけなどの公演ではぜんぜん行く気がしない。ただ「河庄」での憎まれ役太兵衛のおちゃらけは面白いけれど。

 

新地からあれこれ橋をさまよいながらふたりは心中した網島の大長寺に向かうが、この大長寺はいまもある。が、位置が少し違う。かつては現在の藤田美術館のところにあったのだとか。藤田財閥浄瑠璃ゆかりの土地を買収しちゃったということのようだ。

 

この物語でよく言われるのは女房おさんのできすぎぶりの義理感情が現代人にはわからないということなのだが、私にはそれだけではなく、物語全体、登場人物たちの気持ちがなんだかやたらにわからない。心中はいったんしないことになったのに、なんでヤケクソのようにまたやることになったんだ?相手もよくそんなのにノレるものだ。

 

話のまんなかあたりを、今少しよく鑑賞していたら、なにかわかるのかもしれないのだが、予想していたとおり、やはりいねむってしまったので駄目だった。でも、いねむるのはつまらないからではない。文楽だとか、クラシックコンサートだとか、タルコフスキーの映画だとか、決して面白くないからいねむるというわけではないというものがある。いいように言い訳すれば心地よいからだが、まあ単純に睡魔のせいか。いねむらない人は少ないと思う。いねむらない人はえらい。

 

帰りはウオーキング実施。日本橋から1時間半ほどで梅田なのでいつもほど早歩きではないけれど、距離はいつもより少し多かった。体重は順調に少しずつ減少中。