こぐらす日記

ここは思いついたことをただ呟くところで話バラバラ気分次第

落語はあんまり好きじゃないのだとやっとわかった

 こうしてすっかり年寄りになってしまった今、自分はあまり落語が好きではないことに気がついている。もともとうすうす感じてはいたのだが、あまり人に言えないことのような気がするし、自分でもちょっとそれはなんだかなと思われたので、気がつかないふりをしていたのだ。

 聴かず嫌いではないし、聴けば笑えるときには笑いもした。人気が高かった枝雀は苦手だったが早口の仁鶴はとてもよかった。ああ東京の落語はちょっと無理だ。というように、好き嫌いができる程度には、寄席にはいかないものの、放送や音源で普通に接していた。

 しかしそれは落語も聴いて知っておかないとなというお勉強的な思いからに過ぎなかった。やはり有名な落語ネタを知らないでいては不味いだろうということであった。で、それに関してはさすがに年数とともにそこそこ格好はつくだろうという線に達してきただろうと思われ、ああだったら、もう別にわざわざ落語を聴かなくてもいいよな、といつかしら思うようになった。

 とはいえ、やはりそういうことを堂々言うというのも我ながらどうしたものだろうと思わなくもなく、そんな思いにタイトルが響いて「落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ」という本を読んでみたのだった。

 これはとても面白い本だった。「オチ」が面白くない理由というのが書かれていて、目ウロコ、なるほどなあだった。

 読み物として面白い本であり、そして落語の面白さもあれこれの方向から教えてくれていた。が、しかし、読み終わってもやはり、私のココロは落語に冷淡。